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燃焼安全の基礎知識

第3章 プロテクトリレー

3.1.工業用ガス燃焼装置の安全制御と操作
出典:「工業用ガス燃焼設備の安全技術指標」社団法人日本ガス協会 平成8年7月
3.2.燃焼装置のプレパージ・点火時間(爆発下限時間)の簡易的算出例
3.3.プロテクトリレー
3.4.各種プロテクトリレーの選定
出典:トレセン教育資料「燃焼安全装置の選定」AE-RC-FSG−018
参考資料 (会員様専用ページ 会員ログインしてからご覧ください)
出典: 日本バーナ研究会会報 第74号 「燃焼安全制御のための時間管理の評価方法」
山武 諸星征夫 93/12
参考資料 (会員様専用ページ 会員ログインしてからご覧ください)
出典: NEW FSG プロテクトリレーの開発 セーブメーションレビュー azbilグループ技術研究報告

■ 3.1.工業用ガス燃焼装置の安全制御と操作

出典:「工業用ガス燃焼設備の安全技術指標」 社団法人日本ガス協会 平成8年7月

■ 3.1.1.ガス燃焼装置の点火・運転・停止のための安全技術指標

ガス燃焼装置の制御および操作で、特に点火操作は秒単位の短時間で行われ、正しい操作と適確な 判断が求められ、僅かの操作ミスおよび判断ミスが発生すると燃焼装置の爆発などの災害に発展する 可能性がある。下記、各々の安全技術指標は必ず守らなければならない。

(1)点火に関して

点火操作は、ガス燃焼設備の安全確保にとって非常に重要である。点火操作は長すぎたり、プレパージなしに繰り返し点火を行うと炉内に爆発性のガス・空気の混合気が 蓄積され、爆発事故になるおそれがある。従って、火を着けた新聞紙、ボロ布などを炉内に入れてガスの バルブを開くような点火を操作は絶対に許されない。

1. 始動点火の前には、必ずプレパージを行わなければならない。
プレパージは炉内容積(構造によっては煙道容積を加える)の4倍以上の空気量で行い、パージ後でなければ点火してはならない。
プレパージは最大燃焼時風量の50%以上の大流量の空気によること。
プレパージ中は排気ダンパが所定の開度になっていることを確認しなければならない。なお、自動開閉式排気ダンパを使用する加熱設備にてプレパージするときはダンパを全開とすること。
強制通風装置のないものにあっては、可燃性ガスの残留していないことを点火前に確認すること。
パージには必ず燃焼用ブロアもしくは排気ファンを使用し、循環ファンのみによるパージを行ってはならない。
2. 扉のあるバッチ炉を点火する場合は、原則として扉を開けないと点火できない構造とすること。
3. バーナに着火させる場合は、点火トーチ、パイロットバーナもしくはその他の確実な点火源で所定の位置から、所定の操作方法に従って行う。なお、所定の操作方法とは、まず確実な点火源をつくり、それからガスの安全遮断弁を開いて着火させる方法である。
4. 手動点火の場合は、プレパージ終了後点火源を準備しガスの安全遮断弁を開き、点火は原則として5秒以内に行う。
5. 手動点火の際、2本以上のバーナを使用する場合は必ず1本ずつガスの安全遮断弁を開け、所定の操作方法に従って点火する。なお、バーナの着火は、必ず1本ずつ確認すること。
6. バーナへの着火に失敗した場合は、速やかに、ガスの安全遮断弁を閉じ、点火前のプレパージから所定の操作方法に従って点火をやり直すこと。
7. バーナに着火したことを着火確認孔または燃焼監視装置により速やかに確認すること。
8. 自動点火の場合、パイロット炎確認時間をとることが望ましく、点火操作の例を次図に示す。
図3−1 自動点火操作の例
図3−1 自動点火操作の例

9. 350kW(30万Kcal/h)を超えるバーナでは、低燃焼スタート、低燃焼ストップを行うことが望ましい。
10. 自動点火の場合、点火スパークによるパイロットバーナへの点火トライアル時間およびパイロットバーナによるメインバーナへのメイン炎着火時間は10秒以下とする。

(2)運転に関して

1. 正常燃焼を維持するために、空気比を常に適正に保たなければならない。
2. 運転中は適宜、人が燃焼状態などを監視し、必要に応じて適切な処置をとる。
3. 運転中にバーナが、万一失火もしくは断火した場合およびその他の危険な状態が発生した場合は、速やかに所定のガスの安全遮断弁を閉じる。再起動は安全を確認したあと、プレパージから所定の操作方法に従って点火操作を行う。
4. 制御目的の消火後の再点火においても、プレパージを行うことが望ましい。

(3)停止に関して

1. 運転を停止する場合は、所定の操作方法に従って、所定のガスの安全遮断弁を閉じ、必要に応じてポストパージを行う。
2. 連続パイロットおよび重複パイロット燃焼方式にあっては、メインバーナ、パイロットバーナの順もしくは同時に消火を行う。

■ 3.1.2.各種パイロットバーナとメインバーナの運転方法

パイロットバーナは、メインバーナ燃焼用空気の影響や、メインバーナ着火時の圧力変動などの影響を受けても火炎の安定性が高く、確実にメインバーナを着火させるものでなければならない。

パイロットバーナとメインバーナの運転方法には次の方法がある。

1. 連続パイロット
2. 時限パイロット(遮断パイロットとも呼ばれる)
3. 交替パイロット
4. 重複パイロット

図3-2 パイロットバーナとメインバーナの運転方法
図3-2 パイロットバーナとメインバーナの運転方法

1. 連続パイロット方式
連続パイロット方式とは、メインバーナの運転状態(温度調節器などの制御目的によるメインバーナの燃焼停止または燃焼継続)に関係なく、パイロットバーナを連続して運転する方法である。オン・オフ制御でメインバーナが頻発に運転・停止を繰り返しても、点火操作が不要となり、メイン安全しゃ断弁をオン・オフするだけという簡単なシステムとなる。連続パイロット方式で炎検出器が1台の場合には、炎検出器はパイロットバーナ火炎のみを検出することになり、炎検出器がパイロットバーナ火炎を検出している限り、いかなる状態であってもメインバーナに火移りが確実に行われるように、バーナは設計・制作されていなければならない。大容量バーナで、連続パイロット方式を採用する場合には、メインバーナ火炎を単独で検出する炎検出器を追加することが望ましい。

2. 時限パイロット方式
時限パイロット方式とは、パイロットバーナに点火後、その着火を火炎検出器で確認し、メインバーナへの着火動作を一定時間(メイン炎着火時間という)行った後、パイロットバーナの運転を停止する方法である。パイロット炎とメイン炎の両方が検出できる位置に火炎検出器1台を取り付けておけば、火移り不良の際にも安全は確保されるため、350kW(30万Kcal/h)以上の燃焼量の場合には時限パイロット方式が安全上望ましい。時限パイロット方式を採用した場合は、制御目的の消火後の再点火時にはプレパージを行うことが望ましい。さらに、操業上の安全をより高めるため、スローオープン・クイックシャットタイプの安全遮断弁を使用し、かつ低燃焼着火・消火を行うことにより着火時・消火時の熱膨張によるショックを回避することが極力望ましい。

3. 交替パイロット方式
交替パイロット方式は、時限パイロット方式と同様にメインバーナ着火後にパイロットバーナの運転を停止するが、制御消火信号を受けた際に、パイロットバーナを再点火し、メインバーナを消火する方法である。制御点火の場合には、プレパージが不要となるため、制御目的でメインバーナを頻発にオン・オフする場合に適している。

4. 重複パイロット方式
重複パイロット方式とは、メインバーナへの点火後もメインバーナと並行してパイロットバーナを運転し、メインバーナの燃焼停止と同時にパイロットバーナも運転停止させる方法である。温度制御上、メインバーナの停止時間が長くなり、その間、燃焼用ブロアも停止することにより炉内に空気を供給することによる熱損失を防止し、省電力を図るようなケースに採用される。メインバーナへの火移りの点に関しては、連続パイロット方式と同様の問題点を有している。

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■ 3.2.燃焼装置のプレパージ・点火時間(爆発下限時間)の簡易的算出例

*表題の算出は、下記資料から引用した。 コンポクラブ 会員サービス 論文、技術資料へジャンプし、閲覧ください。
出典: 日本バーナ研究会会報 第74号 「燃焼安全制御のための時間管理の評価方法」
    山武 諸星征夫 '93/12

前項3.1で述べたように、ガス燃焼装置の点火操作は秒単位の短時間で、迅速かつ正しい操作と適確な判断のもとで行わなければならない。下図、燃焼装置(炭化水素/CH系燃料)を想定し、前提条件をもとに、表題のプレパージと点火時間(爆発下限時間)を簡易的に算出する。

図3-3 燃焼装置の概要
図3-3 燃焼装置の概要

燃焼装置の前提条件

燃料は炭化水素系(CH系燃料/天然ガス)であること
燃焼室容積 = V [m3]
最大燃焼量 = I [kcal/h] =I ×1.17[W]
燃焼室負荷K = K = I / V [kcal/h/m3] = I ×1.17/ V [W/m3]

* 旧表示のcalからSI単位系への換算:
1[cal]=4.2[J]
1        = 4.2[kJ/h ]
[kcal/h] = 4.2/3600[kJ/s]
         = 4.2×103/3600[J/s]
         ≒1.17W

燃焼室負荷K(*)の推移
旧型のバーナ(自然通風):40×104[kcal/h/m3]
(=46.8×104[W/m3])
一般的なバーナ:80×104[kcal/h/m3]〜100×104
[kcal/h/m3]
最近のバーナ:200×104[kcal/h/m3]以上
(*) 燃焼室負荷とは、バーナ燃焼の場合、燃焼室1m3、1時間あたりの熱発生量をいう。

1. プレパージ時間 T1 の算出例
炭化水素系燃料の混合気を理論空気比で完全燃焼させるためには、発熱量 10000kcal(=4.2×104kJ)あたりでは、ガス1m3に対して10m3の空気が必要であり、これは燃料の種類によらず一定であることが知られている。換気回数を C とすると次式が成り立つ。(両辺の単位はともにm3
C × V [m3]=10×1[m3]/10000 [kcal]× I [kcal/h]×T1[h]
K = I / V であるから、
T1 [h]=10000×0.1×C/K
単位を時間から秒へ変換すると
T1 [s]=3600×10000×0.1×C/K
が得られる。
一般的な基準では燃焼室容積の4倍でパージする(4回換気)ので、C =4とすると
T1 [s]=360×104×4/K
旧型のバーナ(自然通風)での燃焼室負荷K[kcal/h/m3]の値を代入すると、
T1 [s]=360×104×4/(40×104
      =36s

同様にSI単位系で計算する。
C × V [m3]=10×1[m3]/(4.2×104×103[J]× I [W]×T1 [s]
K = I / V であるから、
T1 [s]=4.2×104×103×0.1×C/K
一般的な基準では燃焼室容積の4倍でパージする(4回換気)ので、C=4とすると
T1 [s]=4.2×104×103×0.1×4/K
旧型のバーナ(自然通風)での燃焼室負荷K [W/m3]の値を代入すると、
T1 [s]=4.2×104×103×0.1×4/(46.8×104
      =36s


2. 点火時間 T2(爆発下限時間)の算出例
最大燃焼量I [kcal/h](=I ×1.17[W])とT2 [h]を用いると、注入される熱量はT2 ×I [kcal](=T×3600×I ×1.17[J])で表される。
一方、理論空気比で燃焼させたときの混合気1m3あたりの発熱量をH[kcal/m3] (=4.2×103×H[J/m3]) とすると、点火時間T2 間の噴出量はT2 ×I /H [m3]で表される。
炉内の燃料濃度Lは、(噴出量)/Vなので、
L =T2 I /HV
となる。
燃料濃度Lが爆発限界値L0 に達する時間T2 [h]は、L0 =T2 I /HVを用いて次式で表される。
T2 [h]=HVL0 /I
      =H L0 /K
一般的に、発熱量Hと爆発限界値L0 の積H×L0はほぼ一定であり、500[kcal/m3]とすると、
T2 [h]=500/K
T2 単位を時間から秒へ変換し、旧型のバーナ(自然通風)での燃焼室負荷K [kcal/h/m3]の値を代入すると、
T2 [s]=500×3600/40×104
      =4.5s
が得られる。
同様にSI単位系で計算する。
燃料濃度Lが爆発限界値L0 に達する時間T2 [s]は、
L0 =(T2 ×3600)×(I ×1.17)/((H ×4.2×103)×V )
を用いて次式で表される。
T2 [s]=(HVL0 ×4.2×103)/(I ×1.17×3600)
      =HL0 /K ×4.2×103/(1.17×3600)
一般に、発熱量Hと爆発限界値L0 の積 H ×L0はほぼ一定であり、4.2×500×103[J/m3]とすると、
T2 [s]=4.2×500×103/K ×4.2×103/(1.17×3600)
旧型のバーナ(自然通風)での燃焼室負荷K [kcal/h/m3]の値を代入すると、
T2 [s]=4.2×500×103/(46.8×104)×4.2×103/(1.17×3600)
      =4.5s
が得られる。


3. 各種燃焼室負荷に於けるプレパージ・点火時間(爆発下限時間)の算出(天然ガス燃料の場合)
下表は安全度(係数)を1とした場合であり、爆発限界値などは温度の依存性もあり、安全度を2とする。(プレパージ時間を2倍、点火時間を1/2倍にする)
バーナ形式
注2

燃焼室負荷K
プレパージ
時間
T1

点火時間
T2
低燃焼時間
T2 X5倍

注1
旧型バーナ 40×104[kcal/h/m3
(46.8×104[W/m3])
36秒 4.5秒 22.5秒
一般的のバーナ 80×104[kcal/h/m3
〜100×104[kcal/h/m3
(93.6×104[W/m3
〜117×104[W/m3])
18〜14.4秒  2.3〜1.8秒 11.5〜9.0秒
最近のバーナ 200×104[kcal/h/m3]以上
(234×104[W/m3])以上
7.2秒以上 0.9秒以下 4.5秒以下
ガス瞬間湯沸し器
(参考)
300×104[kcal/h/m3]以上
(351×104[W/m3])以上
4.8秒以上 0.6秒以下 3.0秒以下

*注(1): メインバーナ点火時間×5(倍)=低燃焼点火時間(パイロット点火時間)
*注(2): 1基のメインバーナの燃焼量が350kW(=30×104kcal/h)を超える場合は、操業上の安全性を高めるため、スローオープン・クイックシャットオフタイプの安全遮断弁を使用し、かつ低燃焼着火・消火を行うことによって、着火時・消火時の熱膨張によるショックを極力回避することが望ましい。


    (出典:「工業用ガス燃焼設備の安全技術指標」 社団法人 日本ガス協会 平成8年7月)
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■ 3.3.プロテクトリレー

■ 3.3.1.プロテクトリレーの基本機能

バーナの運転・火炎監視の安全上重要な役割をもっており、フェールセーフ設計がされており 、前章「燃焼安全装置の概要(1)で説明した通り下記の主な機能がある。

1. 燃焼監視と安全遮断
火炎検出器によりバーナ火炎の断火を検出し、速やかに燃料の安全遮断を行う。
2. 安全な燃焼シーケンスによる燃焼装置の起動・運転・停止
起動時に正しいシーケンス順序、タイミングにより各機器をオンする。
不着火、断火や燃焼停止の場合、定められたシーケンス順序により各機器をオフする。
3. 安全起動(セーフテイスタート)
起動信号毎に主要部品を自己点検する。
炎の疑似信号がある場合、バーナの起動を防止する。
4. フェールセーフ設計
自己点検回路もフェールセーフ設計である。
点火順序が狂うことがない。
シーケンスタイミングは、危険方向への故障はない、例えば、プレパージや点火タイミングは短くなったり、長くなったりしない。

図3−4 ガス・オイル焚きプロテクトリレーの機能一覧

名称
形番
手動点火
または
フレームリレー
プロテクトリレー プログラマー
AUR300
350
R4332 FRS100 FRS110 AUR450 RA890 R4715 R4750 R4780
C B B C A C F G B B C B C D F
フレーム検出回路内蔵 アンプ FRS100 接点










AUD300C ,
AUD500C
- - - - - - - - - - - - -
C7035A,
C7027A
- - - - - - - - - - -
フレームロッド - - - - - - - - -
C7012A - -   - - - - - - - -
C7012E - - - - - - - - - - - - - -
C7076 - - - - - - - - - - - - - -
CdS - - - - - - - - - - - - - -
プレパージをする - - - - - - - -
パイロット確認時間 - - - - - - - - -
安全起動点検を行なう
ロックアウトする - - - -





安全
スイッチ
ボタン
- - - - -
接点
入力
- - - - - - - - - - - - -
インターロック入力 - - - - - - - - - -
断火時ロツクアウトする - - - - - -
地格検出機能 - - - - - - - - -
アラーム表示 - - - - 7セグ - -
シーケンス表示 - - - - - - - - -
プレパージスタート前にエアフローSWのチェックをする - - - - - - - - - - -
通信・データメモリ、ローダ接続 - - - - - - - - - - - - -


図3−5 オイル用プロテクトリレー機能一覧(火炎センサ種類:可視光検出 CdSセル)覧


R4440H R4424
C D E
フレーム検出回路を内蔵している
火炎センサ C572A
C554A
プレパージをする
プレパージプレイグニッション  
安全起動点検を行う
安全スイッチがある
ポストイグニッションをする
断火時イグニッションリターン(リサイクル)をする ○/−
断火時プレパージリターン(リサイクル)をする
断火時ロックアウトする
Lo,Hi電磁弁出力がある
アラーム表示がある

■ 3.3.2.FSGプロテクトリレーR4715B/Cの製品紹介

(1)概要

FSG15プロテクトリレーR4715B/Cは、燃焼量175kW以下のガス専焼のバッチ式燃焼装置を正しい燃焼シーケンス順序で安全に自動運転するフェールセーフの燃焼安全制御器である。

燃焼状態を、FLAME/ALARM表示部にLEDランプで表示する。
フェールセーフの起動安全回路を採用しているため、内外部の回路故障・疑似火炎信号存在時等では起動しない。
R7415Bは、点火失敗(不着火)時・断火時に装置をロックアウトする。
R7415Cは、点火失敗(不着火)時に装置をロックアウトし、断火時はロックアウトせずにシーケンスを再びプレパージから始める。
点火失敗(不着火)・断火などでロックアウトした場合は、手動でリセットしない限り再起動ができない構造となっている。

(2)外部機器との結線例・内部のブロック回路

図3−7
外部機器との結線例・内部のブロック回路

(3)正常動作

図3−8

電源スイッチ
各調節器
R4715Bの動作 装置の状態
電源スイッチ ON
温度調節器 ON
電源電圧が端子(2)(10)(3)、(7)間に印加する((3)はエアフロースイッチON 後) ファンモータ起動開始
エアフロースイッチON
  LSIのスタートチェック回路で疑似火炎信号の無いことを確認し、プレパレージトライアル回路が作動する(プレパレージタイミング)  
プレパレージタイミング終了後、リレーK1がオンされる接点K1“ON”電源電圧が端子(5)(9)、(7)間に印加する 点火トランス動作開始
パイロット弁“開”
イグニッショントライアルタイミング内に火炎検出器(フレームロッド)が火炎を検出すると、LSIのフレーム回路が作動する FLAME/ALARM表示LED点灯
ポストイグニッションタイミング終了後、LSIの主弁駆動回路が作動し、リレーK2がオンされます接点K2は端子(1)側に反転する 点火トランス動作停止
主弁 “開”
電源スイッチ OFF
又は
温度調節器 OFF
リレー、K1・K2がオフとなり、接点K1“OFF”、接点K2は端子(9)側に反転する ファンモータ停止
パイロット弁 “閉”主弁 “閉”
FLAME/ALARM表示LED消灯
エアフロースイッチOFF
すべての回路は最初の状態に戻り、次のON信号に備える


(4)正常動作タイムチャート

図3−9  
正常動作タイムチャート
注意
*重複パイロット方式を採用。

■ 3.3.3.FSGプロテクトリレーR4750Cの製品紹介

(1)概要

FSGプロテクトリレーR4750Cは、燃焼量580kW以下の油専焼またはガス専焼のバッチ式燃焼装置を、正しい順序で安全に自動運転するフェールセーフの燃焼安全制御器である。

燃焼状態を、FLAME/ALARM表示部にLEDランプで表示する。
弁・点火トランスなどの地絡時の、地絡検出回路を設けて電源極性の安全をはかっている。
フェールセーフの起動安全回路を採用しているため、内外部の回路故障・疑似火炎信号存在時では起動しない。
点火失敗(不着火)・断火などでロックアウトした場合は、手動でリセットしない限り再起動ができない構造となっている。

(2)外部機器との結線例・内部のブロック回路

図3-10
外部機器との結線例・内部のブロック回路

(3)正常動作

図3−11

電源スイッチ
各調節器
R4750Cの動作 装置の状態
電源スイッチ ON 端子(1)(2)間に電源電圧が印加される  
温度調節器 ON 温度調節器ONと同時にリレーK2がオンされる接点K2-1“ON”接点K2-2“OFF” ファンモータ起動開始
  エアフロースイッチONと同時にLSIのスタートチェック回路でSSHが断線していないことを確認した後、プレパージイグニッショントライアル回路が作動して、プレパージタイミングのカウントを開始する エアフロースイッチON
プレパレージタイミング終了後、リレーK1がオンされる接点K1-1“ON”接点K1-2“ON” 点火トランス動作開始
パイロット弁“開”
イグニッショントイアルタイミング(4±1秒)内に火炎検出器が火炎を検出すると、イグニッショントライアルがスタートした時点から5±1秒(スパークタイミング)後にリレーK3がオンされる 接点K3-1は、端子(4)側に反転する接点K3-2“ON” FLAME/ALARM表示LED点灯点火トランス動作停止
パイロットオンリータイミング終了後、リレーK2がオフとなる接点K2-1“OFF”、接点K2-2“ON” 主弁 “開”
電源スイッチ OFF
又は
温度調節器 OFF
リレー、K1・K2がオフとなり、接点K1“OFF”、接点K2は端子(9)側に反転する ファンモータ停止
パイロット弁 “閉”主弁 “閉”
FLAME/ALARM表示LED消灯
エアフロースイッチOFF
すべての回路は最初の状態に戻り、次のON信号に備えます


(4)正常動作チャート

図3−12 *重複パイロット方式+パイロットオンリーシーケンスを採用。ただし、パイロットオンリー(パイロット炎確認時用)は、ウルトラビジョンがスパークを誤検知していないか確認し、パイロットの着火確認をするタイミングである、時間は消炎応答時間+1秒以上が必要である。
正常動作チャート

■ 3.3.4.FSGプロテクトリレーR4780B/Cの製品紹介

(1)概要

FSGプロテクトリレーR4780B/Cは、燃焼量350kW以上の油専焼またはガス専焼のバッチ式燃焼装置を、安全に自動運転するフェールセーフのプログラム燃焼安全制御器で、優れた各種の機能を備えている。

シーケンスの進行状態を、ステータス表示する。
弁・点火トランスなど地絡時の地絡検出回路を設けて電源極性の安全をはかっている。
パイロット火炎単独確認時間により、火炎検出器が点火スパークを検出したときでも安全に動作する。
フェールセーフの起動安全回路を採用しているので、内外部の回路故障・疑似火炎信号存在時では起動しない。
ロックアウトした場合は、手動でリセットしない限り再起動ができない構造となっている。
燃料の3位置制御または比例制御ができる。

(2)外部機器との結線例・内部のブロック回路

図3-13
外部機器との結線例・内部のブロック回路

(3)正常動作

図3−14

電源スイッチ・
各調節器
R4780B/Cの動作 装置の状態 ステータス表示LED
電源スイッチON
リミットスイッチON
端子(1)(2)間に電源電圧が印加される    
温度調節器 ON スタートチェックプレパージ回路とLSIのスタートチェック回路により、リレーK7がオンされる 接点K7-1は端子(3)側に、接点K7-2は端子(10)側に反転する ブロアモータ起動開始
制御モータ高燃焼位置へ移行開始
エアフロースイッチON
PRE-PURGE/
POSTPURGE点灯
フォトカプラー(B)とスタートチェックプレパージ回路により、プレパージを確保する    
フォトカプラー(C)とスタートチェックプレパージ回路により、プレパージタイミングのカウントを開始する 高燃焼インターロックON  
プレパージタイミング終了後、リレーK1がオンされ、リレーK7はオフとなる接点K1-1“ON”接点K7-1は端子(13)側に、接点K7-2は端子(11)側に反転する 制御モータ低燃焼位置へ移行開始  
フォトカプラー(D)により、LSIの点火待ち回路が作動する点火待ちタイミング終了後、LSIのトライアル回路により、リレーK2・K5がオンされる 接点K2-1は端子(4)側に反転する接点K2-2“ON”接点K5-1“ON” 低燃焼インターロックON
点火トランス動作開始
重複パイロット弁 “開”
時限パイロット弁“開”
(端子(5)または(6)の選択による)
PRE-PURGE/POST-PURGE消灯
IGNITION-TRIAL点灯
イグニッショントライアルタイミング内に火炎検出器が火炎を検出すると、火炎検出回路とLSIのフレーム回路によりリレーK3がオンされる 接点K3-1は端子(5)側に反転するまた、LSIのパイロットオンリー回路も作動する 点火トランス動作停止 FLAME/ALARM点灯IGNITION-TRIAL消灯
PILOT-ONLY点灯
パイロットオンリータイミング終了後、リレーK4がオンされる 接点K4-1は端子(7)側に反転する 主弁“開” PILOT-ONLY消灯
MAIN-TRIAL/MAIN-STA点灯
メイントラCアル回路により、メイントライアルタイミング終了後、リレーK5はオフとなる接点K5-1“OFF” 時限パイロット弁“閉”  
LSIのメイン安定回路により、メイン安定タイミング終了後、リレーK6がオンされる 接点K6-1は端子(9)側に反転する 制御モータ比例動作に移行する MAIN-TRIAL/MAIN-STA消灯
RUN点灯
温度調節器 OFF リレーK1・K2・K3・K4・K6がオフとなるフォトカプラー(A)により、ポストパージ回路を作動させ、リレーK7をオンする接点K1-1“OFF”接点K2-1は端子(1)側に、接点K2-2 “OFF” 接点K3-1・K4-1は端子(4)側に、接点K6-1は端子(11)側に、接点K7-1は端子(3)側に、接点K7-2は端子I側に反転する 重複パイロット弁“閉”
主弁“閉”
制御モータ高燃焼位置へ移行する
RUN消灯
FLAME/ALARM消灯PRE-PURGE/POSTPURGE点灯
ポストパージタイミング終了後、リレーK7がオフとなる 接点K7-1は端子(13)側に、接点K7-2は端子(11)側に反転する ブロアモータ停止エアフロースイッチOFF
制御モータ低燃焼位置へ移行する
PRE-PURGE/POST-PURGE消灯
すべての回路は最初の状態に戻り、温度調節器の次のON信号に備える    


(4)正常動作タイムチャート

図3−15
正常動作タイムチャート
*時限パイロット方式(重複パイロット用の出力もあり)を採用。

■ 3.4.各種プロテクトリレーの選定

■ 3.4.1.燃焼装置の運転方式

燃焼装置の装置の運転方式により、分類すると次のようになる。

(1) バッチ運転の装置 1日に少なくとも1回以上起動・停止する装置。
※主に、ビルの冷・暖房などに使われている熱源
(2) 連続運転の装置: 1度運転に入ると、半月とか1ヶ月、1年以上止まらない装置。
※プラントのボイラ、加熱炉、乾燥炉・・・など

■ 3.4.2.燃焼安全制御器(プロテクトリレー)の選定

燃焼安全制御器は燃焼装置の運転方式を考慮して設計されているので、燃焼装置に燃焼安全制御器 を選定する場合は、この点に注意して行ってください。

図3−16 燃焼装置による選定
図3−16 燃焼装置による選定
注:自己点検付燃焼安全制御器(プロテクトグロ)とシャッター付ウルトラビジョンの組み合わせを
「マキシマムセフテイ 燃焼監視システム」と云う。

■ 3.4.3.FSGプロテクトリレーの種類と選定

プロテクトリレーの選定に当たっては、組み合わせ火炎検出器、プレパージ時間、点火トライアル時間や装置に要求される各種安全指針、指標などを考慮して選定する。

1. ボイラ、吸収式冷温水機
安全指針、指標に要求される機能はバーナの燃焼量や装置の容量によって区分されている。
図3−17 プロテクトリレーの選定
図3−17 プロテクトリレーの選定
注:組み合わせ火炎検出器 ガスバーナ: UV(ウルトラビジョン)、フレームロッド
油 バーナ: UV(ウルトラビジョン)

2. 加熱炉、乾燥炉・・・
一般に工業炉ではシングルバーナやマルチバーナなど運転方式に合わせ、プレパージのないプロテクトリレーが多く使用されている。
図3−18 プロテクトリレーの選定
図3−18 プロテクトリレーの選定
* 各装置に必要となる機能を外部回路で追加する。
  使用する負荷(点火トランス、電磁弁等)の電気容量が、プロテクトリレーの接点容量が不足する場合は、安全指標に従った補助リレーの設置を検討する必要がある。
注: 組み合わせ火炎検出器 ガスバーナ: UV(ウルトラビジョン)、フレームロッド
  油 バーナ: UV(ウルトラビジョン)


■ 3.4.4.FSGプロテクトリレーの選定手順

燃焼装置の計装を進めるなかで、特に重要なことは、燃焼装置の仕様に合致した最適計装を行うこと。

ここでは、その計装を進めるなかでFSGプロテクトリレーの選定の目安について手順を示す。

選定手順

1. 対象装置の運転方式は?
バッチ運転の装置か? 連続運転の装置か?
2. 対象装置(バーナ)の燃焼量は?
注:燃焼装置がマルチバーナの場合は、バーナ個々の燃焼量は?
3. 組み合わせ火炎検出器の種別は?/バーナ燃料の種別は?
火炎検出器:フレームロッド、小形ウルトラビジョン(C7035A、C7027A)、ウルトラビジョン(C7012A/E/C/F)、高感度ウルトラビジョン(C7076A/D)
4. 以上の対象装置の概要を把握したのち、
FSGプロテクトリレーの適用燃焼量
FSGプロテクトリレーの装置の運転方式による適用
FSGプロテクトリレーと適用の火炎検出器
に照らし合わせて、FSGプロテクトリレーの選定をする。

FSGプロテクトリレーの選定手順について列記したが、燃焼装置の安全については、あくまでもシステムとして考える必要がある。

図3-19 FSGプロテクトリレーの適正燃焼量
図3-19 FSGプロテクトリレーの適正燃焼量
注:組み合わせ火炎検出器 ガスバーナ: UV(ウルトラビジョン)、フレームロッド
油 バーナ: UV(ウルトラビジョン)
*1: プレパージ、低燃焼点火、断火時ノンリサイクルなど、各プロテクトリレーに不足する必要な機能は
補完すべき回路を用意する必要がある。

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図3−20 運転方式による選択と火炎検出器組合せ
図3−20 FSGプロテクトリレーの燃焼装置運転方式による選定
* バッチ運転: 24時間以内に1回以上バーナ発停のある装置
** 連続運転: 24時間以上連続して燃焼を続ける装置