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やさしい自動制御のお話 |



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■ 1.はじめに |

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前回は、時間比例・連続比例・位置比例の3種類の制御方法について説明した。今回は、その制御方法に最もよく使われるPID(P:比例、I:積分、D:微分)制御について説明する。基本的にPID制御は、現在値(PV)と設定値(SP)の偏差に比例した出力を出す比例動作(Proportional Action:P動作)と、その偏差の積分に比例する出力を出す(Integral Action:I動作)と、偏差の微分に比例した出力を出す微分動作(Derivative Action:D動作)の和を出力し、目標値に向かって制御することを言う。
まずは、比例・積分・微分のそれぞれの動作について説明する。
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■ 2.比例動作について |

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比例動作(P動作)とは、比例帯内で、現在値と設定値の偏差に比例した操作量を働かす動作を言い、比例帯の目安は、装置によって異なるが、2〜10%となる。
しかしながら、P動作だけでは、次に述べるようなオフセット(残留偏差)が生じる為、I(積分)動作を加え、設定値との偏差をなくすような制御を行うことが一般的である。
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■ 3.オフセットとは |

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オフセットとは、図1にあるように設定値と現在値とのズレ(偏差)が一定の値で、永続的に続くものである。比例動作のみで制御を行っている場合は、負荷の変動や装置の固有特性によってオフセットが現れ、図2にあるように負荷特性と制御特性線の交点が、必ずしも設定値と一致しないことが原因である。
以下に具体的にどんな理由でオフセットが現れるのかを説明する。 |



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■ 4.マニュアルリセット(設定値手動補正) |


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従って、手動で調整するマニュアルリセットは、年に数回程度の調整で済む場合に適しており、負荷が頻繁に変動する場合は、次に説明する積分動作が適している。 |

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■ 5.積分動作 |

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積分動作(I動作)は、オフセットが現れた場合に操作量を変えて、マニュアルリセットと同様にオフセットをなくすようなに働く動作である。
図4のように上記の状態はP動作の制御特性線と負荷特性線は交点Aでバランスし、操作量は60%となっている。次にI動作を加えPI動作とすると、時間と共に余分な出力を出し続け、制御特性線は右方向に平行移動し、制御特性線と負荷特性線がちょうど設定温度と等しくなった交点Bでバランスさせるように働く。 |



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■ 6.微分動作 |




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3)微分時間と修正時間
次に図8のように、時間T1でステップ入力を加えると、P動作出力はステップ状に変化し、D動作は瞬間に最大出力となり、偏差が一定になると、直ちに出力は減衰し始める。
この時間T1−T2が微分時間となり、微分時間が長くなるほど、強く働くことになる。積分時間と同様に微分時間を長く設定しすぎると、小さな変化に対しても、大きな出力が出てしまう為、ハンチングが生じ、制御性は安定しません。装置などによって異なるが、微分時間の目安は10〜50秒ぐらいとなる。 |

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■ 7.PIDオートチューニング |


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今回ここでは、オートチューニングの基本的な原理について説明する。
図9のように、まずオートチューニングを実行すると、調節計は、現在値(PV値)を設定値近くまでもっていき、設定値付近のA点で、調節計の出力を0%→100%→0%→100%と2回サイクルを繰り返す。
この時のPV値波形の振幅と周期(無駄時間)を計測し、最適なPID値を演算する。ここで演算された値が調節計に保存され、安定した制御が可能となる。 |

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■ 8.まとめ |

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近年のソフトウェアの進歩により、様々なアプリケーションに対応した機能が調節計に搭載され、より最適な制御が行えるようになってきた。しかし、制御ループは調節計が役割となる制御部の他に、温度や圧力など計測するセンサ部と、バルブ・モータなどの操作部で構成される為、それぞれの組み合わせがうまくいって始めて安定した制御結果が得られるのである。
最近では、制御ループを構成するセンサ部、制御部、操作部の他に、ユーザの簡単操作・簡単メンテナンスニーズに対応する為のマンマシンインターフェイスが重要になってきている。そのため、これからの制御は、センサ部・制御部・操作部の組み合わせだけではなく、ユーザの使いやすさやメンテナンス性を考慮したマンマシンインターフェイスを含めた制御ループを構成することが重要である。
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