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制御機器の基礎知識 〜スイッチ編〜

第一章 リミットスイッチ・・・定義、種類、原理と構造

1.定義
2.種類
3.原理と構造

■ 1.定義

リミットスイッチの定義は、古くはNEMA規格(米国電気製造業者協会)に、次のように表されている。
「リミットスイッ チとは、動力で働く機械又は装置のある部分の動きにより、機械的な作動をするスイッチで、機械または装置に付随する電気回路を開閉する機能をもっている電気的スイッチのことである」。
また、JIS C 8201-5-1では「位置検出スイッチ(position switch) 」と呼び、「操作部が機械の可動部によって作動され、この可動部が所定の位置に達したとき作動するパイロットスイッチ(非手動制御スイッチ)」と定義されている。
しかし、上記の表現では広範囲のスイッチを含むため、業界では構造的な内容を表すように「封入形マイクロスイッチ」(NECA C 4508)あるいは、単に「封入スイッチ」と呼ばれて、「マイクロスイッチを外力、水、油、じんあいなどから 保護する目的で金属ケースに組み込んだスイッチ」として一般的に定義されている。
現在でも「リミットスイッチ」の名称は、この種のスイッチの通称として広く使用されている。

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■ 2. 種類

ここでは、前半は、JIS C 8201-5-1による分類について述べ、後半は一般に広く使用されているNECA C 4508(封入形マイクロスイッチ)に準拠して述べる。

■ 2.1. JISによる分類

JIS規格では、接点素子、制御スイッチ、制御回路機器、時延開閉素子、制御スイッチの取付け方法などによる分類がなされているが、ここでは特にリットスイッチに関連する分類について説明する。

接点素子は、次のように分類されている。

(1) 使用負荷種別
開閉素子の使用負荷種別については、下表を参照願いたい。

表 開閉素子の使用負荷種別(投入及び遮断電流容量による級別)

電流 級別 代表的適用例
交流 AC-12 抵抗負荷及びフォトカプラで絶縁された半導体負荷の制御
AC-13 変圧器で絶縁された半導体負荷の制御
AC-14 小容量電磁負荷(≦72VA)の制御
AC-15 電磁負荷(>72VA)の制御
直流 DC-12 抵抗負荷及びフォトカプラで絶縁された半導体負荷の制御
DC-13 電磁負荷の制御
DC-14 回路内に経済抵抗をもつ電磁負荷の制御

JIS C 8201-5による

(2) 使用負荷種別にもとづく電気定格
使用負荷種別にもとづいた電気定格は、JIS C 8201-1の付属書A(規定)を参照願いたい。

(3) 接触形式
開閉素子の接触形式は、JIS C 8201-5-1の付図4を参照願いたい。

■ 2.2. NECA規格による分類

リミットスイッチは封入ケース、取付方式、内蔵マイクロスイッチ、アクチュエータ及びアクチュエータの数の違いに よって多くの種類に分けられ、それぞれの違いを表わす文字や数字の組合せで形式が形成される。

形式を例で示すと次のようになる。

M
I
ZI
P2
3
封入ケース
(文字)
取付方法
(文字)
マイクロスイッチ
(数字)
アクチュエータ
(文字と数字)
アクチュエータの数
(数字)

(1) 封入りケース
封入ケースの形状による分類は、表1の文字で表す。
各々の外形と構造、その特長については、3.原理と構造で説明する。

表1 封入ケースの表示

表示文字 封入ケース
N 横形
E 分割形
F 平形
L 縦形
M マルチプランジャ形

(2)取付方式
取付方式は、封入ケースがどのような面で取付けられるかを分類するものである。取付方式は、表2に示す数字で表す。正面取付形が最も汎用性の高い方式であり、その他の方式は、取付場所の制限や、特定の取付方向を要求される場合に使用されることが多い。

表2 取付方式の表示

表示数字 取付方式
1 正面取付形
2 正面取付左勝手(1)
3 正面取付右勝手(2)
4 底面取付形

注1) 取付面が一面だけで、アクチュエータが封入ケースの正面から見て左側にあるものをいう。
2) 取付面が一面だけで、アクチュエータが封入ケースの正面から見て右側にあるものをいう。

(3)内蔵マイクロスイッチ
封入ケースに内蔵されるマイクロスイッチの種類を表3に示す文字及び数字で表す。

表3 マイクロスイッチの表示

文字及び数字 NECA C 4505によるマイクロスイッチ
Z1 Z1G
Z4 Z4G
D3 D3G
A5 A5G
V1 V1F
V3 V3F
T2 T2G T2H
T3 T3G T3H
S1 S1G S1H
S2 S2G S2H

備考数字は定格通電電流と対応し、次のとおりである。1…1A 2…5A 3…10A 4…15A 5…20A

(4)アクチュエータ
アクチュエータは、作動体の動きをリミットスイッチに伝える重要な部分である。
作動体に応じた形状、方式のものが数多くあるが、代表的な種類を表4に示す文字及び数字で表す。
作動体の動きの範囲、精度、周囲条件、作動体の形状などにより、各々の特徴を生かすことができる。

表4 アクチュエータの種類

文字及び数字 種類 形状 用途と特長
P1 プッシュプランジャ形 p1 直線上下、運動用として位置決めなどの確実な検出に高い精度を有す。シールブーツのあるものは、防塵性に優れている。
P2 ローラプランジャ形 p2 直線水平運動用として、位置決めなどに高い精度を有す。シールブーツのあるものは、防塵性に優れている。
P3 ベベルプランジャ形 p3 高い精度を必要とする直線水平運動用として最適で、マルチブルリミットスイッチに採用している。
L1 ローラレバー形 l1 操作方法が広範囲であるが、回転運動直線運動に使われ、プランジャ形に比べ精度はラフになるが、OFが小さく、OTが充分あり使い易い。レバー位置を任意の角度に調整でできる。
L3 ローラ調整レバー形 l3 ローラレバー形に更にローラの位置調整が可能になる。動作位置の調整に便利。
L4 ロッドレバー形 l4 アクチュエータのロッドを検出体や作動体に合わせて任意な曲げ加工や切断が行える。
S1 コイルスプリング形 s1 左右の操作方向の制限がなく任意な操作が行える。
F1 フォークローラレバー形 f1 ローラレバー形にさらに維持接触動作が行える。但し往復運動を要す。

(5)アクチュエータの数
通常、一つのリミットスイッチには、一つのアクチュエータを装備しているが、M形リミットスイッチは複数のアクチュエータを有している。NECAでは表5の数字でその数を表している。

表5 アクチュエータの数の表示

数字 アクチュエータの数
数字なし 1個のもの
2 2個のもの
4 4個のもの
5 5個のもの
8 8個のもの

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■ 3. 原理と構造

■ 3.1. 原理

リミットスイッチの原理は定義にも表されているように、作動体の動きによってアクチュエータを操作し、このアクチュエータの動きを封入されたマイクロスイッチに正確に伝達し、マイクロスイッチのスイッチ機構を駆動して、 電流を開閉するものであり、特に機械的強度や耐環境性を要求されるところに適用できるように作られたスイッチである。
リミットスイッチは基本的には図1に示すように、大別して五つの構成要素から成り立っている。一例として代表的な縦形リミットスイッチの構造を示します。

図1 代表的縦形リミットスイッチの構造図

図1 代表的縦形リミットスイッチの構造図

■ 3.2. 構造と動作

NECA規格で規定されている封入スイッチの種類に従って、その特徴について説明する。

(1)N形(横形)リミットスイッチ
この形のリミットスイッチはアクチュエータに加わる衝撃、振動などの衝撃的操作力が、内蔵スイッチに直接加わることのないような構造をとっている。このため機械的な強さにすぐれ、動作位置の精度と安定性に優れている。取付方法は左勝手形と右勝手形があり、キャブタイヤケーブルの引き出し方向に応じて使い分けることができる。耐環境性としては、防滴、防じん性を備え、当初よりキャブタイヤケーブルが接続されている場合がある。内蔵スイッチは、Z形マイクロスイッチであり、高精度の動作位置を確保することができ、高精度形とも呼ばれている。

(2)E形(分割形)リミットスイッチ
ダイカストケースが2分割できるため、本体を機械や装置へ取付けた状態で配線や点検が容易にできる。
アクチュエータ部と本体との間にシールブーツのあるものは防じん、防滴など耐環境性を重視する場合に用いられる。シールブールのないものは、機械的強度や外部からの保護だけを必要とする場合に用いられる。
E形のリミットスイッチはアクチュエータ、内蔵スイッチ、取付方法などの種類が多く、広い用途をもっているため、汎用形とも呼ばれる。
E形リミットスイッチ
E形リミットスイッチ

(3)F形(平形)リミットスイッチ
E形に比べ機械的強さを増し、環境条件の悪い場所で使用するのに適している。
アクチュエータの種類はプッシュプランジャ、ローラレバーやコイルスプリングなどがあり、これらのアクチュエータにはすべてシールブーツが装着されている。取付方法には、左勝手と右勝手がある。取付は本体の3ヵ所に取付座があり、本体を機械や装置に取付た状態で内蔵スイッチの交換や保守点検が行える。
内蔵スイッチは一般にA形のマイクロスイッチであるため電流容量が大きく、F形のリミットスイッチを高容量形と呼ぶこともある。なお、A形のマイクロスイッチに代えてZ形、Y形、D形等を内蔵したものもある。
F形リミットスイッチ
F形リミットスイッチ

(4)L形(縦形)リミットスイッチ
現在最も多く使用されている代表的なリミットスイッチである。
内蔵マイクロスイッチは、封入形マイクロスイッチ用双断形のT形である。このため端子の配置が分かりやすく、配線の誤りが起こりにくい。ローラレバー形はローラ位置を回転軸に360。任意の位置に設定できるためドッグで作動させる際の動作位置の調整が容易である。さらにローラレバー形にはアクチュエータヘッドの方向は4方向いずれにも設定できるようにしたもの、及びローラレバーの動作の方向によって、内蔵スイッチの動作・不動作を切り替えられるようにしたものがある。L形リミットスイッチには配線や交換の容易なプラグイン形や、動作確認、点検を容易にするためのネオンランプまたはLEDを内蔵したものもある。
L形リミットスイッチは、封入ケースの形状から、一般に縦形とも呼ばれている。
L形リミットスイッチ
L形リミットスイッチ

(5)M形(マルチプランジャ形)リミットスイッチ
1個のダイカストケースに複数個のマイクロスイッチを内蔵し、各々のマイクロスイッチに対応して、アクチュエータが配置されたものがM形リミットスイッチである、
工作機械などは狭い場所で多くの順次動作を必要とするのでM形がよく使われる。
M形リミットスイッチ
M形リミットスイッチ

■ 3.3. セーフティリミットスイッチ

機械の安全性を確保するため、ガードによるインターロック装置にセーフティリミットスイッチを組込み、安全制御回路を構成する用途が最近、増加している。
一般にセーフティリミットスイッチには、JIS C 8201-5-1の一般要求事項に加え、付属書K(規定)の直接開路動作機能付制御スイッチの特別要求事項が適用される。
また、その付属書Kでは「操作部と接点の間に、弾性構造(例えば、ばね)を介在することなく、遮断接点素子を動作させる制御スイッチで、製造業者の指定する力を加えることによって、直接開路動作までの動作距離を操作部が移動した時、遮断点素子のすべての接点が開路するスイッチ」と定義されている。
ここでは、セーフティリミットスイッチの一般的な直接開路メカニズムや構成要件、使い方について概要を述べる。

(1) 直接開路メカニズムについて
直接開路メカニズムを図2に示す。

図2 接点強制開離メカニズム

1.溶着発生
2.引きはがし中
1.溶着発生
2.引きはがし中
3.引きはがし完了
3.引きはがし完了
引きはがし完了では、接点部に加わる力10N(接点溶着力に相当)に対して、規定された操作力(POF相当)またはストローク(POT相当)を加えたとき、接点間には規定のインパルス耐電圧をクリヤーできる絶縁性能を有する。

(2)フォームロック構成について
セーフティリミットスイッチでは、接点溶着時などアクチュエータに大きな力が加わって変形したり、外れたりしないように直接開路動作に関連する構成部品は弾性がなく凹凸形状の部品のかみあわせを行っています。図3にローラレバータイプによる事例を示す。

図4 ネガティブ動作とポジティブ動作

dummy

注) レバーに大きな力が加わっても空転しないように、凹凸のかみ合わせとなっている。

(3)ネガティブ動作とポジティブ動作の使い方について
ネガティブ動作とポジティブ動作の使い方について、図4に示す。

図4 ネガティブ動作とポジティブ動作

(A) ネガティブ動作
(B) ポジティブ動作
(C) ネガティブ動作とポジティブ動作の組み合わせ動作
安全性 一般に安全性が要求される所ではネガティブ動作スイッチの単体使用はしない。 ネガティブ動作に比べ高い安全性が得られ、スイッチ単独での使用はこの動作モードが推奨されている。 ポジティブ動作に比べて更に高い安全性が得られる。
カテゴリー Bまたは1(認定品を使用) B、1、2、3、4 B、1、2、3、4
動作状態 正常な動作状態 異常な動作状態 正常な動作状態 異常な動作状態 正常な動作状態
接点閉路
(扉閉)

zu
接点開路
(扉開)

zu
a)接点溶着
で復帰不良
(扉開)
zu
b)バネ破損
で復帰不良
(扉開)
zu
接点閉路
(扉閉)

zu
接点開路
(扉開)

zu
a)カム磨耗
で開路不可
(扉開)
zu
b)カム位置
ズレで開路不可(扉開)
zu
接点閉路(扉閉)
zu
接点開路(扉開)
zu
接点開路状態 スイッチ内部のバネ力で接点を開路 カムやドックといった外部操作体で直接接点を開路 ネガティブ動作とポジティブ動作を組み合わせて接点を開路
適用接点 セーフティリミットスイッチのNO側接点 セーフティリミットスイッチのNC側接点(-) NO接点+NC接点(-)
特長 長所 カムの磨耗や位置ズレ、また不慮の取り外しの際に対しフェールセーフ的な動きをする。 接点溶着やバネ折れが発生してもアクチュエータが直接接点を強制開離させる働きをする。 相異なるネガティブとポジティブ動作モードのスイッチを組み合わせることで相互の欠陥を補うことが可能。
短所 接点開路状態でもアクチュエータを手で押し下げたり、物があったりして容易に閉路状態となり比較的突発な危険性がある。 カムの磨耗や位置ズレ、また不慮の取り外しの際に接点が閉路状態となる危険性がある。 片方のスイッチが故障しても、すぐにその故障状態が現れず、そのまま正常な状態として機能する恐れがある。

出典: 社団法人 日本電気制御機器工業会
「制御機器の基礎知識」

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著作権は社団法人 日本電気制御機器工業会に属します。
一部誤記修正しています。

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